夜な夜な黒魔術屋

GENERALS GATHERED IN THEIR MASSES, JUST LIKE WITCHES AT BLACK MASSES

ゲーム感想

私なりの『魔女こいにっき』の楽しみ方 その壱

諸君はどんな思いでこの作品を手に取ったか私には知る術がない。新島氏のファンだからかもしれないし、単純に口コミで興味を持ったからかもしれないし、店頭で偶然出会って一目惚れしたなのかもしれない。まあ、いずれにせよどこかしら魅力的に思えるところ…

『夏夢夜話』のすゝめ

唯心論的頽廃と諦観、淡々としたテイストのテキスト。KIDという無邪気な響きに不相応なほどにメロウなほろ苦さがまるで魔法のように、子供だったぼくを退屈な日常から連れ出してくれた。完全無垢なフィクションなのに、七割七分の真実と二割三分の法螺を織り…

『火箭 ゆるすまぢ』感想

「恋」に纏わるありとあらゆる話の背後にある、幸せの絶頂に立たされる者が決して目を向けようとしない影なる存在、それが「浮気」である。本作はその「浮気」を切口に、勘違いと思い込みに揺れ動く繊細な「恋」の在り方に焦点を当てている。勝手に間男に夢…

『White Blue』感想

寝取られゲー黎明期に生まれた異端児、Lilimさんの「Blueシリーズ」の最新作である『White Blue』。Blueシリーズならではの、ある種の古典的寝取られ(コキュ文学にも通ずる人間性に見られる「滑稽さ」への風刺)のテイストを下敷きにした独自の作風が、今作…

『鎖-クサリ-』のすゝめ

サスペンスものの楽しみ方は人それぞれだけど、わたしの場合は恐怖感と嗜虐心の格闘に苛まれるスリルを味わうことだ。なんて物騒な言葉を使っているけど、別に好戦的な人間ではない。しかし、サスペンスものは確実に人が持つある種の内なる野性を解放してく…