夜な夜な黒魔術屋

Att älska, glömma och förlåta är livets tre prövninger.

雑談

私なりの『魔女こいにっき』の楽しみ方 その壱

諸君はどんな思いでこの作品を手に取ったか私には知る術がない。新島氏のファンだからかもしれないし、単純に口コミで興味を持ったからかもしれないし、店頭で偶然出会って一目惚れしたなのかもしれない。まあ、いずれにせよどこかしら魅力的に思えるところ…

『夏夢夜話』のすゝめ

KIDといえば、唯心論の軸に埋め込んだ頽廃的な世界観と淡々とした語り口を武器に、どこまでも郷愁を誘う諦念が漂うような、現実と幻想を自由に往来する正反対の性格を兼ね備えた独特なかのメーカーさん…と言っても、誇張しているようにしか聞こえないかもし…

『火箭 ゆるすまぢ』感想

恋は古より歌に詠まれし壮大なテーマ。そして同じくらい長らく古今東西の文豪たちが重宝してきた、男女関係にまつわるもう一つのテーマといえば、それは幸せの絶頂にある者が決して目を向けようとしないが、常に「恋」の背後に這い寄る影なる存在である「徒…

『サルテ』感想

良く出来た古典的な物語に華麗なギミックを詰め込んだソワレのデビュー作。ある人物の一生を「劇」として振り返る形で派手に物語を進行させるという、業界では中々見られない大胆な手法が使われた一作である。悲劇的な笑いを誘ういわゆる不条理劇を扱いなが…

古文と物語

髪はゆふゆふと肩の程に帯びて、かたちもすぐれ、たのみしき様なるを、其れよと見るに、きと胸がつぶれて、いと口惜しく見たてる程に、此の子の我が方を見おこせて、「いざなん、聖のある、おそろしきに」とて内へ入りにけり。 ーー『発心集』 受験生だった…

私が夜の京都の繁華街を好きになった理由

京都といえば、静寂で優雅な古都。繁華街という現代人の「堕落」の象徴は、この町には不相応に思われるかもしれない(いや、きっと不相応に違いないであろう)。しかし、私は京都においてもとりわけ夜の繁華街が好きだ。 堕落とは、すなわち人間の天性である。…